『ドラゴンクエスト』や『風来のシレン』といったRPGが大好きな自分にとって、ダンジョン攻略型のボードゲームは大好物。「レベルを上げ、装備をととのえ、ボスに挑む」という、成長とチャレンジの要素が入り混じったRPGは、なんともいえないワクワク感があります。
そんなダンジョン攻略型RPGの常識を崩すゲームが、オインクゲームズから出ている『ダンジョンオブマンダム エイト』というボードゲームです。
これまでのダンジョン攻略型のボードゲームは、「他のプレイヤーよりも強い手札(もしくは装備)をそろえて、敵を倒す」という”強くなれば勝ち”なものばかりでしたが、『ダンジョンオブマンダム エイト』では「より弱い状態、厳しい状況を作って相手をビビらせたら勝ち」というまったく逆のゲーム性に。
ブラフとハッタリ、そして度胸で勝ち進む『ダンジョンオブマンダム エイト』は、通常のRPGとは違う発想なのに、めちゃくちゃ僕好みのゲームでした。
今回は『ダンジョンオブマンダム エイト』についてご紹介したいと思います。
目次
『ダンジョンオブマンダム エイト』ってどんなゲーム?
装備を投げ捨て、ギリギリで挑む!ダンジョン攻略型ボードゲーム
発売日 | 2017年5月26日 |
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発売元 | オインクゲームズ |
対象年齢 | 10歳以上 |
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 30分 |
価格 | 2,200円(税別) |
『ダンジョンオブマンダム エイト』は装備をどんどん投げ捨てていきながら、「より少ない装備で、危険なダンジョンに挑んで成功したものが勝ち」というダンジョン攻略型のカードゲーム。
2013年に発売された前作『ダンジョンオブマンダム』は職業が1種類しかありませんでしたが、本作は新たに7種類の職業、40種類の装備、7体のモンスターが追加された完全版です。
プレイヤーはまず、全員で共有する「冒険者チップ(職業)」を1枚選びます。冒険者はそれぞれ異なる効果を持った6種類の装備を持っていて、それらを使っていきながらモンスターが配置されたダンジョンを攻略するのが目的。
自分のターンが来たらモンスターカードの山札から1枚引き、「①ダンジョンに配置する」「②装備を1つ外して、引いたモンスターカードを除外する」のどちらかをプレイします。
ターンが重なるとダンジョンにモンスターカードが増え、装備も少なくなってくるので攻略の難易度が上がっていきます。
カズキ
と思ったら山札を引かずに、パスすることも可能。
1人以外全員がパスしたら、残った1人がダンジョンに挑みます。少なくなった装備でモンスターを全員倒し、最奥にある「財宝カード」を持ち帰ることができたら成功。モンスターにやられ、ダンジョン攻略に2回失敗してしまうと、そのプレイヤーは脱落となります。
財宝カードを2枚ゲット(2回攻略に成功)するか、自分以外のプレイヤー全員が脱落したら勝利です。
ブラフを利かせ、度胸を見せて、ギリギリの挑戦に成功した者だけが勝利できるという、読み合いと駆け引きが面白いカードゲームとなっています。
8種類の冒険者と、15種類のモンスターが存在
『ダンジョンオブマンダム エイト』には、「騎士」「戦士」「盗賊」「魔術師」「忍者」「死霊術士」「吟遊詩人」「プリンセス」の全8種類の冒険者チップが付属。それぞれにHPの高さや、装備の効果が異なります。
それぞれの職業で特定のモンスターに強い装備を持っていたり、ユニークな特殊効果があったりするので、「どの冒険者を使うのか?」というのも駆け引きの重要な要素。
モンスターは通常カード8種類と、特殊な効果を持つ「スペシャルモンスターカード」7種類が封入。毎ゲームごとに、スペシャルモンスターカードはランダムに2枚だけ山札に加わります(どのモンスターが加わったかは、プレイ前に全員で確認)。
山札に入っているスペシャルモンスターカードによって攻略の難易度も変わってくるので、「今回はどんなモンスターが入っているのか」を記憶し、それに合わせダンジョンに挑むのか、それともパスして逃げるのかを考えなければいけません。
『ダンジョンオブマンダム エイト』を遊んでみた感想
“ハッタリと読み”が決まったときの気持ちよさが最高!
『ダンジョンオブマンダム エイト』で勝利するには、「『これ以上はもう無理だろう・・・』と相手に思わせる」or「相手をギリギリまで引きつけて、最後に退く」ということが重要です。要は”ハッタリと読み”が大事になります。この駆け引きがとてつもなく面白い。
例えば、ドラゴンを無条件で倒せる”ドラゴンランス””を持っている騎士でプレイしている場合。自分がドラゴンを引いてダンジョンに配置したら、「ドラゴンランスがある間は高確率で攻略できるだろうから、パスせずに行こう」とか、逆に「誰かにドラゴンランスを外された時点でパスする方向に切り替えよう」といった戦略が立ちます。
そうやって自分が配置したモンスターを記憶し、現在の装備状況を見ながら展開していく駆け引きが本当に楽しいです。
一番気持ちいいのが、みんながビビッて引き下がったダンジョンを、自分が攻略できた時ですね。そのためには、「俺は引き下がらないぞ!」というハッタリを利かせて、ポンポンとテンポよくモンスターを重ねていったり、「こいつだけはヤバイ」というモンスターを引いたときにはしっかりと除外しておくといった、周到な準備が必要です。
配置されたモンスターを読み、一挙手一投足にハッタリを利かせて、相手を降ろさせる。これが決まった時の気持ちよさは、ポーカーのそれに似ています。
度胸があって、人読みが上手い人は、『ダンジョンオブマンダム エイト』にめちゃくちゃハマると思います。僕は特段上手いわけではありませんが、そういった要素が楽しくて何回もプレイしちゃいました。
読みだけではどうにもならない、運の要素も色濃いのがいい!
『ダンジョンオブマンダム エイト』は「配置したモンスターを記憶し、人読みをして、戦略を立てる」というのが基本的な戦い方ですが、それだけではどうにもならない、完全なる”運要素”も色濃いです。
「最終的には運じゃん」と、それがイヤだという人もいるかもしれませんが、僕はこのバランスがゲームを面白くしていると思いました。
「相手が配置したモンスターは分からない」というゲーム性ゆえ、周到に準備し、相手を読み、「これはイケる!」と思っても、ダンジョンにまさかのモンスターが配置されていて失敗することもあります。
そう簡単には決まらないからこそ、攻略が決まったときの気持ちよさも大きくなるんです。
場合によっては何も考えずにプレイしている人が勝つこともあり、それもまた楽しい。「うわああぁ!アレコレ考えて結局引き下がっちゃった俺が馬鹿みたいじゃん!」なんて展開になると、思わず笑ってしまいます。
2人よりも、3~4人で遊んだほうが数倍楽しい!
『ダンジョンオブマンダム エイト』は2人だけでも遊ぶことができますが、やはり3~4人の多人数で遊んだほうが数倍楽しいですね。
人数が増えると”読み”も決まりづらくなりますが、相手を降ろさせたときの気持ちよさや、ギリギリのところで誰かに押し付けたときのドヤ感はアップします。
2人でも十分に楽しいですが、なるべくなら人数が集まったときに遊ぶのをおすすめします。
まとめ:読み合いや度胸試しが好きな人におすすめ!
『ダンジョンオブマンダム エイト』は読み合いの要素と、ギリギリまで攻める度胸試しの要素の両方がキモとなるゲームです。こういったゲーム性が好きな人にはおすすめ。
ルールもシンプルですぐに覚えられるので、いろんなメンバーを誘って遊ぶのも面白いかもしれません。