『人狼』などに代表される、正体隠匿系ゲーム。「自分の正体を悟られないように立ち回り、相手を騙しきる」というゲーム性がなんだかスパイみたいで面白く、僕も大好きです。
そんな正体隠匿系ゲームの新たな名作と呼ばれているのが、佐藤雄介さんが生み出した『タイムボム(TIME Bomb)』です。
『タイムボム』は、2人からでもプレイできる画期的な正体隠匿系ゲームで、僕も遊んでみましたがめちゃくちゃ面白い。
今回は、『タイムボム』をご紹介したいと思います。
目次
『タイムボム』ってどんなゲーム?
タイムボムの爆発を阻止せよ!爆弾解除をめぐる正体隠匿系ボードゲーム
発売日 | 2017年10月17日 |
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発売元 | アークライト |
対象年齢 | 10歳以上 |
プレイ人数 | 2~8人 |
プレイ時間 | 1~30分 |
価格 | 2,000円 |
『タイムボム』は、「時空警察(タイムポリス)」と「ボマー団」という陣営に分かれて戦う、正体隠匿系ゲームです。
オリジナル版は数年前に発売されていたそうですが、今回僕が購入したのは、2017年発売の新版。イラストは326(ナカムラ ミツル)さんが担当しています。
プレイヤーは、ゲーム開始時にランダムで「陣営カード」を選びます。タイムポリスであれば制限時間内に爆弾解除できれば勝ち、ボマー団であれば爆弾を起爆させるか、制限時間いっぱいまで爆弾を解除されなければ勝ち。自分の陣営カードは、ほかのプレイヤーに見せてはいけません。
「導線カード」には、「解除」「BOOM」「し~ん」の3種類が存在。「BOOM」は1枚のみですが、「解除」と「し~ん」はプレイ人数によって使う枚数が異なります。
導線カードをよく混ぜて、裏向きのまま各プレイヤーに5枚ずつ配ります。各自はほかのプレイヤーに見えないようにカードを確認したら、シャッフルして手元に裏向きのまま配置したらゲーム開始です。
最初のプレイヤーは「ニッパー係」となり、自分以外のどの導線カードを切るか選びます。この際、「どれを切る?」とか「解除を持っている人は教えて」というように、ほかのプレイヤーと自由に相談することが可能。
ただし、タイムポリスであれば本当のことを言っている可能性が高いですが、ボマー団であれば嘘の情報を流している可能性もあるので注意しなければいけません。
どの導線カードを切るか指定したら、オープン。「解除」なら場にある解除チップを赤から青にします。「し~ん」だったら何も起こりません。「BOOM」を引いてしまった場合、その時点でゲームは終了しボマー団の勝利となります。
「解除」、もしくは「し~ん」だった場合、導線カードを指定された人が次のニッパー係となり、どの導線カードを切るか再び選びます。
導線カードの切断&ニッパー係の交代がプレイ人数と同じ回数おこなわれたら(4人プレイなら4回)、1ラウンド終了です。最大4ラウンドまでおこない、すべての「解除」を切断したらタイポリス陣営の勝利、「BOOM」が切断、もしくは4ラウンドが終了したらボマー団の勝利となります。
ほかのプレイヤーと自由に相談できる分、「この人の言っていることは信用できる?」とか「嘘をついて場を混乱させよう」といった駆け引きが面白いゲームです。
第三陣営「スパイ」を含めた追加ルールも!
ゲームに慣れてきたら、第三の陣営である「スパイ」を入れて遊ぶこともできます。
完全解除も爆発もさせずに4ラウンド終了させると、スパイの勝利です。通常ルールではボマー団の勝利条件である4ラウンド経過が、スパイになるということですね。
スパイを加える際は、通常使う陣営カードの枚数にそのままプラスしてスパイを混ぜます。その場合、配られることのない陣営カードが発生するので、余ったカードは誰も見ずに脇によけておきます。
つまり、「”スパイ”が配られているかどうか分からない」という状況が生まれるので、より高度な心理戦や駆け引きが楽しめます。
『タイムボム』を遊んでみた感想
とにかく疑心暗鬼になる!
カズキ
『タイムボム』をプレイしているときは、終始疑心暗鬼の状態になります・・・。
場合によっては当然、自分と同じ陣営=仲間の可能性もあるのですが、相手側も自分の言っていることをなかなか素直には信じてくれないので、完璧な意思の疎通を図るのは難しい。そのコミュニケーションのジレンマが楽しいゲームですね。
基本的には、タイムポリス側であろうとボマー団側であろうと、「自分はタイムポリスです」と振る舞うのが定石です。タイムポリスあれば本当のことを言って自分の「解除」を切ってもらえば勝利に近づきますし、ボマー団側であればタイムポリスのフリをしないと、言うことを聞いてくれません。
序盤はみんなで相談して「じゃあここを切ろうか!」なんて感じで進んでいきますが、3ラウンド目くらいになると、突然裏切り行為に走る人がでてきます。
カズキ
裏切り者が出てきてからが面白いですね。「この人はボマー団で嘘をつくだろうから、言うことは聞かないでおこう」なんて思っていると、その裏をかいて本当のことを言うことで、さらに場が混乱したり。
ブラフを用いて、みんなを上手く誘導できたときの楽しさはたまりません。
正体隠匿系ゲームは会話の部分が楽しかったりするのですが、ゲームによっては相談時間が長すぎて退屈なものもあります。『タイムボム』はその会話もサクサク進んでくれるのがいい。ある意味では運の要素も大きいゲームなので、いくら相談しても結局明確な答えは出ません。
「それならどんどん進めちゃおうか!」と、テンポよくゲームが進行してくれます。
最大の8人でプレイすれば1ゲーム30分ほどかかりますが、3~4人程度なら10~15分程度で終わります。テンポがいいので、「もう一回!」と気軽に再戦できるのもいいですね。
2人プレイでもちゃんと面白いのがすごい!
ほとんどの正体隠匿系ゲームは3人以上でしか遊べないのですが、『タイムボム』は2人でも遊ぶことができます。しかも、ちゃんと面白く遊べるのがすごい。
2人で遊ぶ場合は、「NPCの大田さん」という架空の3人目を投入します。大田さんにも同じように陣営カード、導線カードを配布し、その中身は2人とも見ることができません。
たったこれだけなのですが、きちんと正体隠匿の役割を果たしてくれます。
もちろん多人数で遊んだほうが楽しいゲームなものの、2人でも十分楽しいゲームです。「『人狼』みたいなゲームがやりたいけど、なかなか人が集まらないし・・・」という人にも、『タイムボム』はおすすめ。
正体バレしても問題なく、脱落もないので最期までみんなが楽しめる!
『タイムボム』は正体隠匿系ゲームなのですが、「相手の正体を見破る」というルールではなく、「正しい導線を切る(もしくは切らせない)」というルールなので、実は正体バレしても大きな問題はありません。
たとえ自分がボマー団だとバレたとしても、
カズキ
という感じで、立ち回りを変えることで対応できます。
また、途中で脱落者が出ないのもいいですね。全員が最期まで楽しめるので、何もできない時間が少ないのも素晴らしいポイントです。
まとめ:2人から遊べる正体隠匿系ゲームの新たな名作!
『タイムボム』は正体隠匿系ゲームとしてはかなり出来のいいゲームだと思います。2人で遊んでもちゃんと楽しめるのが、何より素晴らしい。
普段、少人数で遊ぶことが多いのであれば、ぜひ『タイムボム』をおすすめします!